これからの地域社会を考えるP-2

行政の4つの仕事 
行政には基本的に4つの仕事があると思います。1つは、必ずやらなければならない仕事。2つには、やった方がよい仕事。3つには、やらない方がよい仕事。4つには、やってはいけない仕事です。
右肩上がりの経済状況の中、地方財政にもゆとりがうまれ、行政の守備範囲はかなり広がってきたと思います。しかし、現在のような財政状況では、何の考えも持たずに「ただほしい」という行政運営は改めていかなくてはならないと考えます。
今までは、地方財政制度の中で地方行政の仕事の選択といった意味では、住民にインセンティブがはたらきにくい仕組みになっていたことも事実だと思います。(参照 交付税とは  地方財政の状況)
自治体の自主・自立が叫ばれる中、行政のやるべき仕事・やってはいけない仕事など自分達の住む町の姿勢、自治体のアイディンティティを確立しこれらの考え方の基本を示していく必要を感じています。

問題分析の仕方
地域課題の分析には、現状の問題とそれを引き起こす構造的な問題もあります。いろいろな問題を層として捉え、事前対策として対処すべきもの、事後対策として対処すべきものなど、課題の構造を捉えていく必要を感じています。
例えば、何かをつくるとか使うとか持つといった事柄も、なぜ〇〇するの前段階をも考えていく必要があると思います。
住民に選ばれる「地域づくり」
地域のことをよく知り、地域に惚れて大切に思う。こんな気持ちの人が増えたらいいと思う。それには、やはり「やる」につけ「やらん」につけ、それぞれの選択に誇りと自信をもてる仕組みづくりが必要だと思います。こんな提案をしました。
1つには、情報公開という説明責任をしっかりと果たし、それらに関る見通しをも示していくことが大切です。

行政の広域化と狭域化
市町村合併を含め行政の成り立ち仕組みそのもが大きく変わろうとしています。基本は「小さい頭に大きな現場」だと思っています。
これらについても、広域的に展開すべき事業と狭域的に展開すべき事業など、課題の構造を捉えて展開していく必要を感じています。大型事業の展開のみが議論の中心になりそうな感じがしますが、地域の本当の下支えをする「コミニュティ施策」への配慮も重要な位置付けをしていかなくてはならないと考えています。
少子・高齢化に伴う地域課題、例えば「介護事業」「障害者福祉」「地域における教育活動の展開」などは、まさに両側面を生かしていかなくてはならないものだと考えています。
行財政改革の「3つの努力」
1つは、役所の努力。2つには、地域コミュニティの努力。3つには、住民1人ひとりの努力。3つの努力が互いの信頼を回復し、心の赤字を黒字にしていくことが大切だと思います。