人生感意気

今、私達は大きな時代の変化を体験していると言えます。まず、生涯において1度出会うかどうかの世紀末を体験しました。世紀が改まるといっても、太陽が西から昇るような、自然の摂理に変化が起こるわけでもないけれど、このところの情勢をみると、21世紀の世界は、大きなそれも全体の枠組みや価値を変える、質的な転換期を迎えていることは間違いないようです。
国内においては、ながびく景気低迷の中「夜明け前が一番暗いんだ」とはいうももの、あとどくらいで日の出を迎えれるのかは、以前不透明な状況です。このような状況の中、私達は、時代の荒波に飲み込まれることのないよう、自らの足腰を鍛える必要があると考えています。
混迷した状況を打開していくには、自由で創造的な未来型の発想が必要です。そして、この未来型の発想は「夢」からしか生まれてこないと思います。
夢、ロマン、ときめきがあるところに、人は興味を持ちひかれていきます。人が集う所には、様々な情報や価値観も集まってきます。様々な情報や価値観が交流することによって、そこには驚き、共鳴、反発などが生れますが、こうした心の「刺激」が、将来を発展・創造させていく力となっていくものではないかと考えています。
そこに暮らすより多く人の「参加」を求め「衆知」を集め、「夢」とか「将来あるべき姿」「かくなりたい姿」を語り合い、多種多様な「ふれあい」が生れればと思っています。そして、ふれあいが「感動」を呼び、感動が「夢」を生み、夢が「志」に変わり、志が、そこに暮らす人のやる気や「活力を生み」、「行動を促し」、その行動がまた新たな「ふれあい」を呼ぶ、こんな「夢の拡大生産」が出来たら素晴らしいと思います。  
かつて「大航海時代」というのが16世紀ごろのヨーロッパの歴史の中にありました。これは、バスコ・ダ・ガマが喜望峰を越えてインドに到達し、コロンブスがアメリカ大陸を発見した頃です。この時代にはフロンティアが存在し、このフロンティアに向かって幾多の冒険がなされ、その冒険から様々な成果が生まれました。その成果の最大のものは「世界の発見」であり、単に世界地図の完成というより、地球が丸いという仮設を実証し人々の概念を変えたことだと思っています。
人々の前にフロンティアが存在し、そのフロンティアに向かって行く大勢の冒険者が存在し、そして、その行動の結果が新たな時代のコンセプトを創り上げていく。これは、変化を要求される時代の要請だとも考えています。
私の続けるこの航海は、幾多の困難やリスクが待ち受けているここと思います。途中で、嵐や暗礁に遭遇したり、思わぬ方向へ流されたり、下手をすると難破するかもしれない。しかし、自らに課した「志」とそれを遂行する「着実性」をもって、成果を求めようと努力すれば、最初の出発点よりは遥かに前進できるはずである。
こんな言葉があります「常に良心が命じる義務を果たし、結果は天に任せよ」
海図なき大海原を「後悔なき航海」を目指したい。