住民と予算

予算ってなに?
3月は、「定例議会」が開かれて「新年度予算案」が審議されているところです。一番重要な季節です。出来上がってみれば、数字ばかり並んでほとんど面白みのない「予算書」ですが、これが決まらないと一年間の仕事ができません。町にとってはとても大切なものです。
これが決まらないと仕事ができない
どんなに町長に力があっても、また、あれこれやりたいと思っても、予算が決まらない間はお金を使うことはできません。そして、その予算を議会に提案し、それを使って実際に仕事をするのも町長の権限になりますが、予算を決定するのは議会の権限になり、議会で議決を経なければ予算の執行はできません。議会の議決が得られないため、暫定予算を組んだり、町長が不在で骨格予算を組んだりすることもありえますが、原則としては議会の議決を経ることとなります。
予算の見方・考え方
予算は1年間の、いわば単年度の収入支出を基本とします。しかし、町は幅広く長期にわたり事業を継続しています。この計画が「実施計画」、「基本計画」であり、その背骨にあたるものが、町の将来を描く「基本構想」になります。ですから、この「構想」を実現させていく上で、予算がどのように配分され、どのように執行されるのかが予算をみる基本となります。つまり、この点がはっきり見えてこない予算は考えものです。
予算は、その町がこの1年間に何をやろうとしているのか、具体的な数値で示すものといえます。
わかりにくい予算書
初めて予算書を手にしたときは、行政用語がたくさんあり、何が書いてあるのかわからないというのが現実だと思います。現在の予算書は不親切で、住民が自分たちのまちの生きた姿を読みとれるような形式にはなっていません。
この点は今後の改善点として、考えていかなくてはなりません。北海道のニセコ町では、住民にわかりやすい予算説明の手段として新たな取り組みがされています。
数字の羅列から市町村の生きた姿を読みとることに、住民が予算を知る基本的な意味があります。
審議の状況は?
町長の施政方針や予算説明は広報で大きく知らされますが、議会の予算に対する審議の内容は議会を傍聴しなければあまり知らされません。このやりとりは「傍聴」すれば細かい内容がわかりますが、「議会便り」の一部紹介記事では概要しか知ることができません。
予算審議は各課別に「総務」「経済・建設」「文教・厚生」常任委員会にそれぞれ付託され、細かい審議がなされるので、それぞれの常任委員会を傍聴すると参考になると思います。また、そこでは普段見れない各議員の取り組み姿勢も知ることができるでしょう。